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2021.03.16パーテーションを天井までの高さにしたい!設置の注意点は?

オフィスを建築したり借りる際には、そこで働くスタッフの人数や使い勝手に配慮して内装を設計したり物件を決めたりします。
しかし、建築後や賃貸契約を済ませた後にスタッフの数が変更になることもあります。
また、後になって、社長室や会議室、来客用のスペースなどが必要になってくることもあります。

そのため、オフィスが整った後で「こんなはずではなかった」と思ってしまうのも珍しいことではありません。
ただし、オフィス内の工事は大がかりになりますし、費用や時間もかかります。
そんなときに便利なのが、パーテーションの利用です。
天井までの高さのあるパーテーションを配置することで、個室のような空間を作り出すことも可能になります。
今回は、天井までの高さのパーテーションを設置する場合のメリットや注意点について解説します。

パーテーションを天井までの高さにしたい!設置の注意点は?

パーテーションを天井までの高さにするメリット

パーテーションを利用する主な目的は、目隠し効果や防音効果を得ることです。
わざわざ天井まで設置しなくても、目隠し効果も防音効果も得られますが、高くすることで個室のような空間を作ることができます。
会議スペースや来客用のスペース、休憩スペースなどを新たに設けたい場合に適しています。

天井までのパーテーションは「圧迫感が出るのでは?」「空間が暗くなってしまうのでは?」といった心配もあるかと思います。
しかし、透過性の高い素材を用いたり、透明なガラスパネルなどを上手く組み合わせたりすることで、その点をカバーすることができます。
また、透明なパネルと鏡などを組み合わせることにより、狭いオフィスを広く見せることもできます。

パーテーションの種類

パーテーションにはプラスチックやアルミやビニールなどいろいろな素材があり、厚みなども様々です。
簡易に移動できる可動式のものなら、既製品として数えきれないほどの商品が多くのメーカーから販売されていますが、天井まで高さのあるパーテーションは種類が限られますので、気を付けましょう。
天井までのパーテーションの種類は大きく分けると「オープンタイプ」「クローズタイプ」の2つになります。

オープンタイプ

オープンタイプのパーテーションは、欄間(ランマ)部分が空いているものです。
欄間というのは、天井と鴨居との間の開口部のことで、採光や通風のために設けられます。
和室では、格子や透かし彫りの板などをはめ込んで装飾も兼ねていますが、オフィスでは装飾の意味合いはほとんどありません。
単に、壁の上部と天井までが数十センチほど空いた状態です。

クローズタイプ

クローズタイプには欄間部分がなく、完全に壁として閉鎖されているタイプのパーテーションです。
空間がない分、防音性にも優れていて、セキュリティー性を高められるメリットもあります。
特に秘匿性が求められる役員室や大切なミーティングを行う会議室などには、クローズタイプが適しています。

開閉式パーテーションの活用について

天井までパーテーションを設置して壁として固定してしまうと、いざというときに融通が利かなくなってしまいます。
天井までのパーテーションにも、スライド式や折戸式などの開閉が可能なものも用意されています。
フレキシブルに使用したい場合は、開閉式の活用も検討しましょう。

パーテーションを天井まで設置する場合の注意点

簡単に移動できる簡易なパーテーションと比べて、天井まで設置をする場合は特別な工事が必要となり、元通りにすることも容易ではないため、十分に考慮したうえで設置に取り掛からなくてはいけません。
工事が必要になる場合は事前に現場へ業者が出向いて、正確な寸法を計測し、それに合わせてパーテーションを加工します。
以下に、パーテーションを天井まで設置する前に認識しておくべき点をまとめました。

空調設備や照明機器への配慮が必要

パーテーションを天井まで設置すると、当然ですが天井に設置されている空調や照明機器へ影響を及ぼすことが考えられます。
もちろん、設備や機器に影響がないように、それらを避けて設置すればいいわけですが、部屋が間仕切られてしまうと、一方の部屋に冷暖房や照明が行き届かなくなる可能性が高くなります。
特にクローズタイプのパーテーションはその可能性が高くなるため、十分な注意が必要となります。

クローズタイプは消防法への配慮が必要

クローズタイプを選択すると、パーテーションが壁としてみなされ、消防法によって煙感知器、誘導灯などの設置が必要になる可能性が高くなります。
そうなると、別途機器の設置費用も必要となりますので、事前に消防署などに確認しておきましょう。
場合によっては「パーテーション施工の届け出」を、消防署から要求されることもありますし、高層ビルなどの場合は不燃タイプのパーテーションを選択するように指導が入る可能性があります。

賃貸の場合はオーナーや管理会社に確認を

自社物件の場合は消防法に違反しなければ自由にパーテーション工事を進めることができますが、賃貸の場合は必ず物件のオーナー、もしくは管理会社からの許可が必要となります。
移動式で床や天井に固定しないパーテーションを設置する場合、基本的に許可をとる必要はありません。
しかし天井まで設置する場合は、どうしてもビスやアンカーなどを床や天井や柱などに打ちつける必要がありますので、事前に確認をしましょう。

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